ダイコープロダクト

手袋の企画・製造

事業内容

3つのジャンルの手袋が
得意です。

ダイコープロダクトが得意とする手袋の種類は、「裁断」して「縫製」する手袋です。
生地や革などを型抜きで裁断して、ミシンを使って縫製する手袋を中心に製造しております。
弊社で製造している手袋の用途は多岐にわたっておりますが、主に3つのジャンルに分けることが出来ます。

01

特殊用途作業用グローブ

消防を中心とした官庁関係や作業時に手を保護したり作業性能を高めたりするための特殊な作業用手袋を製造しています。
・難燃
・耐切創手袋
・耐振(振動軽減)手袋
・突き刺し防止手袋
・耐摩耗手袋
・ノンスリップ手袋
・防水手袋
など、特徴は様々です。

特殊用途作業用グローブ 消防手袋 特殊用途作業用グローブ 薪ストーブ用 特殊用途作業用グローブ 溶鉱炉用
02

スポーツ・アウトドアグローブ

フィッシングやマリンスポーツ、自転車、バイク、サッカーといった多種多様なスポーツ手袋とアウトドア手袋を製造しています。
このジャンルはスペシャリストを納得させる優れた機能性とデザイン性、そしてブランドイメージを損なわない品質のバランスをとることが重要と考えています。

スポーツ・アウトドアブローブ1 スポーツ・アウトドアブローブ フィッシング用 スポーツ・アウトドアブローブ3
03

ファッショングローブ

このジャンルの商品は100%国内生産で対応。
天然皮革や織物など優れた日本の素材を使って、変化の激しいファッション業界の中でも価値を感じていただける商品を企画・生産しています。

ファッション手袋 メンズカジュアル ファッション手袋 レディス手袋 ファッション手袋3

手袋の企画製造の流れ

「手袋はどのようにして企画を進めていけばよいのか分からない」
「手袋に適した素材とはどのようなものなのか分からない」
「手袋のデザインの決め方や、型はどのくらいのパターンがあるか分からない」 など、
手袋を作りたいけどどのように進めていけばよいか分からないと思っている方は かなり多くいらっしゃいます。
よりスムーズかつオリジナリティあふれる手袋を作っていくために分かりやすく 縫製手袋製造に関する技術をまとめました。

STEP1

作りたい手袋の
イメージを固める

まずはどのような手袋を作りたいのか、イメージを固めます。
既に販売されている商品のサンプルや画像でイメージに近いものをベースにアレンジしたい箇所を決めていただいたり、用途やイメージをお知らせいただければ弊社で製造した実績があるものの中から近いものをいくつか選んで貸し出しすることも可能です。
その中からイメージに近いものをベースにどうアレンジするのかお伝えいただいても構いません。
場合によってはイラストでも構いませんが、お客様のイメージを具体的にお伝えいただけるとより具体的なご提案ができるかと思います。
お客様のイメージを共有させていただくことがとても重要です。

STEP2

素材を選ぶ

次に手袋の企画を進める上で重要な要素となる素材を選んでいきます。
基本的に手になじむことやフィット感を重視される場合は、伸びのある素材を選択します。
飾り部分や、少しゆったりとした手袋の場合は、伸びの少ない素材でも問題ありません。

天然皮革

  • 牛革

    牛革

    0.6mm厚~1.3mm厚程度のソフトなものを主に使用します。供給も安定しており、使用頻度の高い素材です。 流通量が多いので、価格的なメリットもあります。1.0mm厚以下の薄手は、ドレス手袋やカジュアルファッション手袋によく使用します。 1.0mm~1.4mmくらいまでの厚手の革はアウトドアグローブや特殊用途、補強などによく使用されます。

  • 羊革

    羊革

    薄くてソフトな風合いが特徴の革で、伸縮性に優れているので、手袋によく使用される革です。(0.5~0.6mm厚程度) 仔羊のラム革は柔らかくて、吟面が滑らかで整っている上質の革です。 ドレス手袋やゴルフ・バッティングなどのスポーツグローブによく使用されます。

  • ゴート(山羊革)

    ゴート(山羊革)

    他の革にはない独特の表面模様(羊革と比べると多少シボが出ています)と美しいつやが見られます。 牛革に比べて革の厚さが非常に薄いものの、革自体には強度があります。 カジュアルグローブやドレス手袋によく使用されます。

  • 豚革

    豚革

    丈夫な革ですがやや硬いです。スウェード面を使用することが多いです。カジュアルグローブによく使用されます。

  • 鹿革

    鹿革

    水に強く硬くなりにくい革で、しなやかさと丈夫さを併せ持つ優れた機能の革です。表面に多少シボがあります。

色展開をする場合、革の場合の染色ロットは種類によって異なるため注意が必要です。

人工皮革・合成皮革

  • 人工皮革・合成皮革

    天然皮革よりも安価で、手入れが簡単な素材です。革と違って生地を重ねて裁断できるので、革と比べると裁断賃が安くなります。(天然皮革はキズ・シボ・伸び方向を見ながら裁断しますので、重ねて裁断できません) 吟付きタイプ・スエードタイプなど種類も豊富ですが、基本的には柔らかでしなやかな素材は手袋に向いています。

化学繊維

  • 化学繊維

    フリース・ナイロン・ポリエステル素材なども手袋の材料としてよく使用されます。伸びの少ない素材を使用する場合は、甲側のみの部分使いにして柔らかい素材とのコンビネーションにされたほうがはめ心地のよい手袋が出来上がります。 多種多様な生地があり、国内メーカーですと1M単位でカット出し対応していただけるケースも多いです。

天然繊維

  • 天然繊維

    ウールやコットンなど比較的柔らかい素材を使う場合もあります。天然素材の中でも、特に耐久性があって色が落ちにくいものを選択します。ブルゾンやコートなどアウターに使用する素材はこれらの条件を満たす場合が多く、バリエーションも豊富 なので、オリジナリティを表現しやすいのではないかと思います。 

生地の場合は反単位でなくても必要分をカットして出荷できる生地もあります。
色については事前に発注ミニマムの確認が必要です。
STEP3

デザインを決める

スタイル(形状)について

縫製手袋のスタイルは大きく分けて次の5つに分類されます。

  • 指マチ立体裁断タイプ

    1.指マチ立体裁断タイプ

    5本の指にカーブしたマチをつけており、指の自然なカーブに沿って縫製しているので、指を曲げた時に掌生地のたるみが 少なく、手に馴染みます。指マチがカーブしているので、表地の用尺(所要量)は他のスタイルに比べるとやや多くなります。 カジュアルグローブやスポーツ・アウトドア用のグローブによく使われる形状です。

    指マチ立体裁断タイプ1 指マチ立体裁断タイプ2
  • ガンカットタイプ

    ガンカットタイプ

    指にマチをつけないで甲側の生地と平側の生地を縫い合わせた手袋です。手首から上の表地裁断物は、親指を除くと 甲・掌・中指と薬指の掌の3枚のパーツを縫い合わせて作ります。指にマチをつけない分生地用尺が少なくなりますが、 素材によっては(特に伸びの少ない素材)指がねじれたりする恐れがありますので、注意が必要です。カジュアルグローブや スポーツ・アウトドアグローブ、一般作業用グローブなどによく使われる形状です。

    ガンカットタイプ1 ガンカットタイプ2
  • ドレスタイプ

    ドレスタイプ (指マチつき)

    指マチの型紙は直線的な形状になっており、表地の用尺を抑えることができます。細身のシルエットで平面的な仕上がりになる 手袋です。指が細くすっきりとしていて、薄くてしなやかな革を使うケースが多いです。指マチは人差指・小指の内側と中指・ 薬指の両側につけます。

    ドレスタイプ1 ドレスタイプ2
  • ミトンタイプ

    ミトンタイプ

    人差指から小指までの4本の指が分かれていない手袋で、甲・平2枚のパーツを縫い合わせて作ります。指先部分にマチをつけて少し立体的に仕上げる形状もあります。

    ミトンタイプ1
  • 指切りタイプ

    指切りタイプ

    指の第2間接付近できれている形状になります。ドライビンググローブや自転車用グローブなどによく使われる型です。

    指切りタイプ1

丈について

手袋の丈(全長)によっても印象がかわります。 手袋の雰囲気や求める機能に応じた丈の長さに設定して下さい。
手袋の裁断は型抜きになります。
特殊な形状の場合は抜き型を作成する必要がありますので、形を決める際にはご相談下さい。

ショート ミドル セミロング ロング

デザインポイント

手袋のデザインのアクセントのつけ方として代表的なものをいくつかご紹介します。
デザインが決まれば、あとは仕様書やスケッチ画を作成し、より具体的にイメージを表現していきます。仕様書やスケッチ画が出来上がれば、試作をスタートさせます。

甲飾り

甲飾り1 甲飾り2 甲飾り2
三本線飾り
甲側のアクセントになるだけでなく、たるみを押さえます。
リストベルト
飾りのみの場合と飾り兼手首のフィット感を高める場合があります。
ファスナー
サイドにつける場合もあります
生地切替
甲側に使う生地を切り替えて縫い合わせてアクセントにする場合もあります。
パンチング穴
指だけでなく甲に入れたりします。
ナックルアテ
デザインだけではなく、緩衝材を入れて手を保護する役割も果たします。
ワッペン
ワッペンを縫いつけます。
指先スマホ対応刺繍
特殊な糸を使ってタッチパネル操作ができるようにします

裾処理

巻きヘリ

巻きヘリ

ヘリテープを使ってパイピング状に仕上げる方法です。
ヘリテープが表から見える幅は約2~3mm程度です。
天然皮革のファッション手袋で多用します。
折りヘリ

折り返しヘリ

表地を少し裏側に折り返してたたきつける方法です。
リブカウス

リブカウス

手首付近に伸縮性のある筒状のリブニットをつけます。
ゴムカウス

ゴムカウス

手首付近に伸縮性のあるパイルゴムをつけます。
 マジックテープで手首のフィット感を調整できます。
スリット

スリット

甲側センター・サイド(小指側)・平側センターなどにスリットを入れてはめやすくします。 ヘリは巻きヘリ処理にすることが多いです。
ベルト

ベルト

マジックテープつきのベルトをつけて手首にフィットさせるとともに、デザインポイントにします。
ファー

ファー

毛皮もしくはフェイクファーを取り付けます。

名入れ・柄入れ

刺繍
プリント
型押し・箔押し
刺繍/シルクプリント/転写プリント/型押し/箔押しなどの二次加工でロゴを入れたり柄を表現したりします。 ワッペンをたたきつけたり、織りネームをたたきつけたり挟み込んだりすることもよくあります。

平アテ

巻きヘリ

平アテ

平アテは手を保護するためや緩衝材を入れて 機能性を高めたりするため、補強のために付ける ことが多いです。 平側のアテ生地の形状をアレンジしたり ステッチを配色にすることで変化をつけます。
STEP4

仕様書を作成、試作へ

素材やデザインが決まると、仕様書を作成し、サンプルを作ります。

STEP5

サンプルチェック

出来上がったサンプルを細かく確認し、修正箇所を洗い出します。
セカンドサンプルでより完成度を高めていき、 すべての修正点がクリアできるまで確認作業を行います(通常2~3回の試作を行います)。

STEP6

量産進行

最終確認サンプルで双方確認した内容に基づき、量産分の生産を進行します。
量産時には最終確認サンプルと仕様書をセットにして現場に回覧し、お客様との約束事が守られるようにしています。